

Pâtisseries Régionales Françaises
フランス地方菓子
ラングドックが「Langue d’Ocオック語」に由来することはまま知られていますが、これは何もこの地域に限った事ではなく、フランスの南半分からスペイン、イタリアに渡る広い地域で話されていた言語です。ルシヨンにしてもこの地域圏のほんの一部(Pyrénées Orientalesピレネー・オリエンタル県)に過ぎません。他の地域も歴史的にはトゥールーズ伯領の一部であり、首都に近い西部は類似性が多々見られますが、Nîmesニームなど東部はProvenceプロヴァンス的、山間部のMendeマンドなどはAuvergneオーベルニュ的な文化が色濃く感じられます。これはBourgogneブルゴーニュ地域圏とは対照的に、まさに政治・体制という枠組みより地理的要因が勝っている良い例だと思います。『Languedoc Roussillon』と言って括られていても、文化的背景の異なる地域の集まりなのです。よって、多少の類似性はみられるものの、まさに『地方菓子』といったものはあまり見られません。しかし、他の地域圏同様、各都市固有の『Spécialité』があることも事実です。
【Languedoc-Roussillon / ラングドック・ルシヨン】


Perpignan / ペルピニャン
Perpignanペルピニャン駅下車。Carcassonneカルカッソンヌから40分程です。Pyrénées-Orientalピレネー・オリエンタル県の県庁所在地であるだけにそこそこ大きな町です。駅には「Perpignanは宇宙の中心だ」と言ったSalvador Daliサルヴァドール・ダリの像が飾られています。歴史的にこの町はRoussilonルシヨン伯領の首都として、その後はバルセロナ伯領、アラゴン王国、カタルーニャ君主国とスペインの一部であった時代が長く続きました。よって、文化的にもその影響が色濃く残っています。菓子にも料理にも「catalanカタルーニャの」の名前のつくものが多いです。